中国語の基礎文法の中で、前置詞として学ぶ「跟」「給」「對」と「替」「用」
ひとつの漢字で意味が違うこともあり使い方がややこしいんです。
コツを覚えて使ってみると慣れてくるので大丈夫です!
そのいくつか見分け方の目印があるので見ていきましょう!
前置詞のことを中国語では“介詞”といいます。
前置詞が現れる基本文型をまず押さえます。
・主語+〈跟/給/替/對〉+人(もの)+動詞+目的語
・主語+〈用〉+道具
基本文型を考えた時、いつもこの3点セット[副詞・助動詞・否定語]は前置詞の前に置きます。
前置詞①「跟(ㄍㄣ/ gen)」:〜と(with)、〜から(from)、〜に(to)
(with):“〜と”を示すので文中に“一起”が使われることが多い
・私はよく兄とご飯を食べにいきます:我常跟哥哥一起去吃飯
・彼は子供と遊ぶのが好き:他很喜歡跟孩子玩
・私は彼女と一緒に旅行に行きたくない:我不要跟她一起去旅行
(from)
・私はあの先生から中国語を学ぶのが好き:我喜歡跟那位老師學中文
・私は友達から彼の自転車を買いたい:我想跟朋友買他的腳踏車
(to)=對
・彼、あなたにどんな感じ?:他跟你怎麼樣?
・先生が学生に明日テストだよと言った:老師跟學生說,明天要考試
・私がママたちを代表して先生にお礼を言います:我代表媽媽們跟老師謝謝
前置詞②「給(ㄍㄟˇ/geˇi )」:〜に(to) 、〜のために(for)
与える、あげるという意味合いが強い
(to)
以下のように同じ文であっても配置を変えることが可能
①主語1+給+主語2+動詞フレーズ
②主語1+動詞フレーズ+給+主語2
・私は両親に昨日電話してあげた:我昨天打電話給父母
・クラスメイトが私にたくさんの台湾人を紹介してくれた:同學給我介紹了很多台灣朋友
・誰があなたに手紙を書いたの?:誰給妳寫信?
(for)=幫または替
主語1+給+主語2+動詞フレーズ
・私は明日あなたの誕生日を祝おうと思う:我想明天給你過生日
・おじさんが私たちに写真を撮ってくれた:叔叔給我們拍照
前置詞③「對(ㄉㄨㄟˋ/duiˋ)」:〜にとって(to)、〜に対して(toward)
「對」と「跟」は似ていますが、「對」は相手と対面している、ずっと〜しているイメージが強い。唯一、形容詞に対しても使えます。(モノが主語として置ける)
・彼女を助けてあげたので、彼女は私にありがとうと言った:因為我幫了她忙,所以她對我說謝謝
・今さっきなんて言ったの?:你剛剛對我說什麼?
・彼が私に向かって笑った:他對我笑
・この本は子供にとって難しすぎる:這本書對小孩子太難了
・彼は私にだけ台北に来れなくなったといった:他只對我說,他不能來台北了
前置詞④「替(ㄊㄧˋ/ti ˋ)」:〜に代わって、〜の代わりに
・私の中国語は良くないから、代わりに注文して:我的中文不好,請你替我點菜,好嗎?
・あなたに代わって宿題はしてあげられないよ:我不能替你寫功課
前置詞⑤「用(ㄩㄥˋ/yoˋng)」:〜を使って(using)、〜で(with)
・西洋人はナイフとフォークを使ってご飯を食べる:西方人用刀叉吃飯
・私の子供はまだ小さいので、お箸を使えない:我的孩子很小,還不會用筷子
・あの車いくら(使って)買ったの?:那輛車你是用多少錢買的?
「跟」「給」「對」 それぞれに相性の良い動詞
それぞれ使い方や意味が重なる訳し方があるので混乱しやすいですが、文中に使われる動詞で相性の良いものがあるのでそれらを覚えておくことで、読解のヒントになるかもしれません。
「跟」
說、說明、介紹
「給」
說明、介紹
「對」
說、說明、笑
文中の意味を考えながらの前置詞選択…
迷いそうですが、慣れていくしかなさそうですね!