中国語は似たような言葉でも後ろにつく品詞が違ったりすると、全く違う言葉になっちゃいます。
今回はこの2つの語の使い分けをご紹介します。
・“どれくらいか”の分量を表す「一點」
・形容詞の“程度”を表す「有一點」
「一點」と「有一點」この2語はどちらも“少し(a little)”と解説が書いてありますが、最初はなかなか使い分けが難しいなと思っていました。
この2語の使い分けって、実は中国語を勉強し始めて教科書1冊目の初っ端くらいに出てくる区別。
一つずつ例文を覚えておくと使い方に迷った時に思い出せます!
私が記憶したヒント文を交えて紹介していきます。
「一點」:分量を表す
「一點」の後ろには名詞や目的格を取って、後ろの語句が“どれくらいの分量か”=“少しだけ”を表します。
・私は少し中国語が理解できます:我懂一點中文
「懂」は話の内容・言葉(言語)・人の気持ち・意味:理解する、分かる
・私はお酒が少し飲めます:我會喝一點酒
・明日は少しだけ時間があります:明天有一點時間
「有一點」:副詞
「有一點」の後ろには形容詞がつき、その形容詞の程度を表します。
形容詞文には副詞が基本的につくので、とりあえず「很」 の程度が少しになったと思えばOKです。
副詞「很」について詳しく↓
https://www.mummy-mandarin.com/mandarin-chinese-keiyousi/308/
少し注意が必要なのは、「有一點」を使用するときは比較的ネガティブな内容になること。
・この果物は少し高い:這個水果有一點貴
・あなたの携帯電話は少し古い:你的手機有一點舊
・私たちは少し疲れた:我們有一點累
・中国語を勉強することは少し難しい:學中文有一點難
こんな風に例文にしてみると使い方の違いが少しわかりやすいのではないでしょうか?
ちなみに
ネガティブな意味ではなくても“少し”を表したい時ってありますよね。
有一點に変わる言葉は「還算」
ポジティブな意味の“まあまあ”の意味で使えます。
・今日はまあまあ涼しい:今天還算涼爽
・今回はまあまあ良い:這次還算好
では、ここからは少し練習問題を。
日本語で口に入れてしまえば「美味しい!」と表現できる食べ物飲み物。
美味しいの一言で十分なのですが、中国語では漢字と動作に厳格な結びつきがあるので、飲む、食べるなど、どんな行動から美味しいが生まれたかで表現方法が違うんです。
飲み物→「好喝(ㄏㄠˇ ㄏㄜ/haˇo he)」
食べ物→「好吃(ㄏˇㄠ ㄔ/haˇo chi)」
タピオカドリンク、お茶、コーヒー、など飲み物を飲んだ時:好喝
お茶についているお茶菓子を食べた時:好吃
では台湾式朝ごはんの䶢豆漿では?
これは多少お口もぐもぐするけどスープなので:好喝
これって台湾人にはスープなんだって思いますよね(笑)
さて!少し脱線しましたが…
この鹹豆漿を飲んで、あなたと友達の会話がこんな風に進んでいきます。
A:ちょっとしょっぱい!:(有一點/一點)鹹!
A:少しパンが欲しいな:我要(有一點/一點)麵包
B:普通の豆乳(豆漿)買ってきてあげる、ちょっと甘いかもしれないけど!:那,我幫你買一杯普通的豆漿,可能(有一點/一點)甜
A:ちょっと甘いけど、美味しいね:謝謝,(有一點/一點)甜,可是好喝!
答えは…上から(有一點/一點/有一點/有一點)です。
この例文では、後ろに名詞を取る場合、少しのパン(何個かのパン)という量のことを指しています。
他は形容詞(しょっぱい、甘い)のレベルを表しています。
今でも会話の時に、文法を覚えるマイフレーズが頭をよぎる時があります(笑)
基礎の紹介でしたが、自分が覚えやすいフレーズを1つ作ると迷ったときに便利です!
ぜひ作ってみてくださいね(๑・̑◡・̑๑)