中国語の学習で理解に時間がかかる「了」の用法。
出てきたら出てきただけ混乱しますよね。
今回は①完了を表す「了」をベースに、1つの文で2回「了」が出てくる、その名も“兩個了”の文が意味することは何だ?というのをまとめてみたいと思います。
この2つの用法をまとめてみました。
✔︎単純な「過去」ではない!
①完了を表す文末の「了」
②変化を表す「了」
ちょっとおさらい
例えば『私はお酒を飲めます』という文があるとします。
この基本文型に当てはめると、以下のようになります。
・私はお酒が飲めます:我能喝酒
これを例えば、昨日の事柄として完了形にするとどうなるか?
その動作が過去のある時に行われたという主張が見て取れます。
・私は昨日お酒を飲みました:我昨天喝酒了
では、飲めると言うからには「どれくらいの量が飲めるの?」と問いたくなりますよね。
主語+動詞+数量詞/数字+単位+目的語
数量詞:很多/多少/幾/好幾など
“量”を聞く場合は、動詞の後におく!
・私は3本のお酒を飲めます:我能喝三瓶酒
“完了”と“数量詞/数字”が組み合わさると、
完了で文末に置いていた「了」は動詞のすぐ後ろに入ります。
・私は昨日3本のお酒を飲みました:我昨天喝了三瓶酒
兩個「了」
では、文章の中で2回も「了」が出てくるものを見ていこうと思います。
この兩個「了」は、動詞の後と文末に置かれ、動作が継続しているということがベースとしてあります。
動作が使った時間分だけ進行していた、さらに継続することを暗示しています。
主語+已經+動詞+了+数量詞/数字+単位+目的語+了
・もう10本ビール飲んだのに、まだ飲むの?:你已經喝了十罐啤酒了,還有喝嗎?
・2本映画見たから、ちょっと休みなよ!:你已經看了兩部電影了,應該休息吧!
話し手の11缶目いっちゃうの!?とか、映画立て続けに3本行っちゃうの?みたいな継続感が見て取れますよね〜。
動詞は2種類
ではまたここで、動詞が2種類あることに注目していきます。
基本文型に「了」を入れ込んで考えていきます。
●(目的語を取らない)動詞
主語 +已經+ 動詞+了+数量/回数/期間(時間の長さ)+ 了
・もう30分休憩したけど、まだ疲れてる?(30分休んだけど、さらにそれ以上休憩する?):我們已經休息了半個小時了,你還累嗎?
・台湾に住んでどれくらいになるの?(話し手は、彼らは台湾に住む続けると思っている):你們已經住了台灣多久了?
●目的語をとる動詞(VO・Vsep)
これがまた単純ではなくて、文法が2パターンあります。
2パターンの基本文型にそのまま「了」を追加していけばOK!
・私は去年3ヶ月ピアノを習いました
その1:我去年學了三個月的鋼琴
その2:我去年學鋼琴,學了三個月
この文章を、継続を表す「兩個了」を当てはめてみると…
その1:
主語 +已經+ 動詞+了+数量/回数/期間(時間の長さ)(+的)+目的語+了
・私は3ヶ月すでにピアノを習っています(これからも習うつもり):我已經學了三個月的鋼琴了
その2:
主語 +已經+ 動詞+目的語,動詞+了+数量/回数/期間(時間の長さ)+了
・私は3ヶ月すでにピアノを習っています(これからも習うつもり):我已經學鋼琴,學了三個月了
台湾に来てどれぐらいなの?中国語勉強してどれくらい?など“継続”が実はポイントだな〜っていう会話って結構使われます!
最後の動詞+目的語(VO)の文章は、やはり自分が言いやすい方を選べばOKです。
目的語がどこに入るか…がやはりカギですね!