実は中国語の言い回しが日本語と似てるのあるんじゃないかなーってたまに思います。
でも、この文法は結構混乱したので、まとめてみようと思います!
\実際に使っている教科書はこれ!/
「來/去」の話し手に向かう、または遠ざかるという感覚を養うのも一苦労だったのに!という感じですが、そこに動詞まで入ってくるんですよ〜
「どんな動作をして+こちらへ向かってくるのか、離れて行くのか」
ここに方向が加わります。
「どんな動作をしながら+上方向、下方向、戻るのか+こちらへ向かってくるのか、離れて行くのか」
RPGとかのキャラクラーが、あっちこっち行ってるのが浮かんできます(笑)
詳しく見ていきましょう!
動作動詞+來/去
「走」「搬」「開」「跑」「拿」「送」⋯+來/去の形で、どんな動作で話し手に近づくか、遠ざかるかを示します。
・走って来る:跑來
・運んでくる:搬來
・運転していく:開去
・つかんで持っていく:拿去
中国語の方向動詞+來/去
「上」「下」「過」「起」「進」「出」「回」⋯+來/去の形で、どんな方向へ(から)話し手に近づくか、遠ざかるかを表します。
話し手の方に近づく場合=來
例えば、わかりやすい図で
ロミオとジュリエットの構図でいきましょう。
お城のベランダにいるジュリエット、地面に足をついているのがロミオですね。
→ジュリエットが、地上にいるロミオに「登って来てきて〜」と声をかけるのが「上來=上方向に、私に向かって来る」
→ロミオが上の階にいるジュリエットに「降りてきて〜!」と声をかけるのが「下來=下方向に、私に向かって来る」
話し手から遠ざかる場合=去
今度は、シンデレラと継母の構図でいきましょう。
→継母はシンデレラに「(上の物置に)登って行って〜!」と声をかけると「上去=上方向に、私から離れて(行って)」となる
→継母はシンデレラに「(地下の洗濯場へ)降りて行って」と声をかけているので「下去=下方向に、私から離れて(行って)」となります。
方向性の基本:「來/去」
「來/去」によって、
✔︎話し手がどこにいるのか
✔︎聞き手との位置関係
が見えてきます〜
上來:登ってきて、上去:登って行って
下來:降りてきて、下去:降りて行って
過來:こちらへやって来て、過去:あちらへ行って
起來:起き上がって
※起去は無い(起き上がる動作が近づいて来るのに、離れて行くはおかしい)
進來:(部屋の中など)入ってきて、進去:出て行って
出來:(外に)出てきて、出去:(外に)出て行って
回來:戻ってきて、回去:戻って行って
“どんな動きで”+來/去
この方向性の基本がわかったところで、
動詞の“どんな動きで”+來/去も付けてみます。
「起と去」が方向が食い違うように、「站や拿」などの立ち上がる、持ち上げる動作と「起や去」の組み合わせはありません。
走回去:歩いて戻って行って
搬上去:上に運んで行って
站起來:立ち上がって
跑進去:走って入って行って
拿起來:掴んで持ち上げる
動詞+方向動詞
細かい表現ですが、座る動作にはお尻が下に行く動きがあるので、それを2つの動詞で表している感じです。
少し命令のような強い言葉の印象があります。
坐下:座る
放下:置く
走開:その場を離れる
穿上:服を着る(体の上に着る感じ)
拿走:持ってどこかへ行く
目的語がある場合は?
主語+動詞+方向動詞+名詞(場所や物など)+來/去(+目的)
名詞が「來/去」の前に入り込んで来ます。
・(今外にいて)走って家に戻って行って携帯をとるね:我跑回家去拿手機
・彼は走って教室に入って来てエアコンをつけた:他跑進教室來開冷氣
・私の両親は田舎に戻って行った:我父母搬回鄉下去了
・子供はペンを持ち上げていくつか文字を書いた:這個孩子拿起筆來寫了幾個字
動きをそんなに細かく、しかも方向まで言わなくても!と思うのですが、漢字の意味と動きが厳密にリンクしている結果ですね。
しかもめちゃめちゃ日常会話で使います。
案外、來/去の話し手との距離感を掴むと相手の動きが見えて来たりして意外と便利です!