振り返ってみると「え、それめっちゃいいね!」とよく発言している自分に気づきました。日本語では「いいね」でまとめられる言葉でもニュアンスがあるように、中国語でも“いいね”の種類にもいくつかあるんですよね。さらに“いいね”にはレベルがあるんです!
テレビやYouTubeチャンネルで台湾人や中華系の人の動画を見ている方は耳にしたことがあるかもしれませんが、彼らが感想のひとつとして言っている「不錯」ってどれくらいのレベルの褒めだと思いますか?
今回は、一般的に万能な「好」以外で使える「いいね!」を表す中国語をご紹介します。
“良い”にもレベルあり
台湾人はよくご飯の話をするんです。
どこで食べたとか、どこで買ったとか、味がいい、もちろん悪くなったなどなど評価はさまざま。
台湾人にあそこのレストランどうだった?と尋ねてみてください。
「不錯(ㄅㄨˊㄘㄨㄛˋ/buˊ cuo ˋ)」といえばかなり良し、
「還好(ㄏㄞˊㄏㄠˇ/ haˊI haˇo)」と返ってきたら“もう行かない ”という感じです。
実はかなりいいレベルの褒め:「不錯」
もともと「錯」は“間違い”の意味なのですが、否定の「不」をつけると…
「不錯」→間違っていない→良い
という意味に転じます。
自分が思っていたよりも悪くないね、いいね!と表現したい時に使われます。台湾人はよく「還」をつけて、「還不錯」と表現する事が多いです。
・王さん歌うの上手いね!:王先生唱歌,唱得不錯
・ここのレストラン、本当に良いよ!:這家餐廳真不錯
・私は良いと思ったよ:我覺得不錯
・マジでいいじゃん!:真的不錯耶!
似ているようで「沒錯」は意味が異なります。
「沒錯」→間違えていない→あってる、その通り!
という解釈になるので要注意ですね。
・私たち明日10時に授業だよね?/そうそう!:我們明天上午十點上課,對吧?/沒錯!
本心は中の下?:「還好」
一方で「還好」:まあまあ悪くはないかな、まあまあだなというニュアンス
味が悪くもないけど、特段褒める感じでもない、一般的、普通の味の時に使われているイメージです。
(還:まだ 好:良い状態なので、まあまあとなります)
数字で言えば60%くらいのまあまあ度らしいです。
これでもまあ高い方ではないかな〜と思うのですが、外国人が”so-so”といって、手をひらひらするときの当たり障りない感じですね。
仲の良い人にはこんな言い方もできます。
・最近どお?/んー、まあまあかな:最近怎麼樣?/還好
「すごい、いいね、そうだね」の他の表現は?
一般的によく聞くのが「讚(ㄗㄢˋ/zaˋn)」
Facebook、YouTube、Lineスタンプ、その他SNSで使われるお馴染みの親指を立てて「いいね!」を指します。
同じく「喜歡」:好きという感じで使う人もいます。
「棒( ㄅㄤˋ /baˋng)」:すごい
例えば、景色の良い場所で撮った写真を見て、幻想的だったり写真が綺麗だった時など、“わ、すごい!”と言いますよね。景色だけではなく、人に対しても使えます。
子供に「すごいね〜!よくできたね!」と褒める時もこの言葉を使います。
・うわ、すごすぎる!:太棒了
・彼の発表はすごくいいね:她的報告好棒
・〇〇くん、よくできたね!:弟弟、好棒喔〜
「勇敢(ㄩㄥˇ ㄍㄢˇ/yoˇng gaˇn)」:勇敢だね
これはかなり限定的な使い方かもしれませんが、子供に対してよく使われます。
例えば、予防接種で泣かなかった子に「偉かったね、強いね!」と言う感じ。
・〇〇くん、強かったね!:勇敢的〇〇
「厲害(ㄌㄧˋ ㄏㄞˋ/liˋ haˋi) 」:天才、えらい
副詞「很」や「好」を伴って使われます。
・試験受かったんだって?天才だね:你通過考試呢?你很厲害喔
・(ワクチンの副反応が全くなかった人に)うわ、すごい:妳太厲害了吧~
「同意(ㄊㄨㄥˊㄧˋ/toˊng yiˋ)」: 同意、同感
ちょっとだけ硬い表現ですが、討論会や人の意見に対してまず賛同するかどうかを言えるといいかもしれません。
・台湾人って本当に優しいよね/ほんと、そうだね:台灣人真的很好/我同意
「我也覺得」:私もそう思う
会話している相手が自分が感じていることと同じことを発言、または感じている時に日常的に使います。
後ろに文章をつけてもいいし、相手の言葉の通りだと思えば“我也覺得”だけでも十分です
「〜も」は「也」を付けるだけなので万能です。
いくつかご紹介しましたが、思いのほかよかった事があったら、ぜひ「不錯」を使ってみてくださいね!