なんとなくわかるようで分かりづらい「來」「去」「走」 の使い分け…
中国語では、つけずに喋れるの?と思うほど、人との会話では頻発です(笑)
どれも「行く、来る」をそれぞれ表すことができるので、理解しづらいです。
自分に近づいてくる「來」
どこかへ向かっていく「去」
その場を離れる「走」
この感覚を例を挙げて見ていきます。
「來」vs「去」vs「走」
どの動詞を使うかどうかは…こんなポイントがあります。
イメージするとなんとなくわかってきます!
話し手に向かって近づいてくる場合は「來」
話し手から離れて、どこかのポイント(場所)に向かって行く場合は「去」
來( ㄌㄞˊ/laˊi)
(動詞):to come:来る
1番基本的な考え方で、中華系のドラマやテレビでレストランで食べ物が運ばれてきた時に、みんな「來來來!」って言う場面があると思うんです。
それこそが「來」の語感だと個人的に思っていて、ご飯を頼んだ人が“待ちに待ったご飯が来た!来た!”と発言している場面です。
“話し手の方にご飯が近づいてきている”のでもちろん「來」を使います。
去(ㄑㄩˋ/quˋ)
(動詞):to go:行く
こちらは、日本語でも同じく“どこかへ行く”という時の感覚です。
例えば“ご飯買いに行く” “学校に行く” などどこかのポイント、場所に向かって行くときに使われます。
他にも“自分から離れてどこかへ行く”ことを良く表しているな〜と思った言葉で、
虫が自分に近づいてきた時に“しっしっ”と追い払いますよね。
その時も「去去去!」と言うんですよ(笑)
この場合“どこへ行く”かは明言していないものの“私から離れてどこか行け!”という語感にぴったりだなと感じました。
走(ㄗㄡˇ/zoˇu)
(動詞):to leave, to walk:歩く、その場を離れる
「去」「走」の違いって何だろう?と思ったことがあったのですが、
日常会話で「走」が使われる場面を考えると何となく語感が掴めてきます。
例えばこの前、トイレで2人で話している人の1人が相手にこう言いました
・私行くね:我走了
“私先に行くね”この場合は、“ 私ここから離れるね”という行動自体を指しています。
もし“教室に行かないと!”とどこへ行くかの言及があればもちろん「去」になります。
他にも例えば、サザエさんでカツオが悪さをした時にワカメに問いかけます。
・姉さんもうどっか行った?:她走了嗎?
この場面では“姉さんはその場から離れた?”ということ
もし“姉さんどこに行ったの?”と問う場合は「她去哪裡?」になりますよね。
基本文型
「我 +(來/去)+どこどこ」
◯何をしに来る/行くか?という目的が語られる時
(日常会話は圧倒的にこちらが使われます)
主語+[助動詞/否定/副詞]+(來/去)+動詞+目的語
[助動詞・否定語・副詞]この3語のポジションは(來/去)の前!と覚えておくと便利です。
・料理を習うためにきました:我來學做菜
・彼はクラスを受けに行かない:他不去上課
「我 +なになに +(來/去)」
◯行く方向を強調している時
文末に「去」をつける文は、一般的に前置詞を用いて「〜まで行く、〜に乗って行く」などの表現でよく使われます。
主語+[助動詞/否定/副詞]+動詞+目的語+去
動詞の後ろにつけられるのは「去」だけです。
・中国語を習いにいきます:我學中文去
・彼はペンを買う(方向へ)行った:他買筆去
中国語を習う場所の方向へ行く、ペンを買う場所の方向へ行く、という方向を暗示させるときに使われます。
どうでしょうか?
言葉のイメージで動きが少しわかってくると思います。
双方の距離感が近づくか、離れるかのニュアンスをまとめてみました!