“机の上” “椅子の下”など場所を表す言葉は沢山ありますよね。
中国語では電車に乗っていることを電車の中ではなくて、“電車の上”にいる
冷蔵庫にものがあることを“冷蔵庫の中に”など
その物や人がどこにいる/ある(接地)しているかを細かく表現しなくてはいけません。
例えば日本語でも「〇〇の前で待ってるね!」や「〇〇の左!」など位置関係を表す言葉って結構重要ですね。
今回は中国語特有の位置を表す言葉の使い方ルールをご紹介します。
場所を示す“ここ” “あそこ”の指示詞を以前紹介しました。
「這」は話し手から近い感覚、「那」は遠い感覚が基本的なイメージです。
場所を表す名詞を場所として使う場合
邊(頭)は方向を示す。
・上:上面/上邊(上頭)
・下:下面/下邊(下頭)
・中:裡面/裡邊(裡頭)
・外:外面/外邊(外頭)
・前:前面/前邊(前頭)
・後:後面/後邊(後頭)
・右側、左側:右邊、左邊
・真ん中:中間
・ど真ん中:A跟B當中/之間
・真下:底下
・側、隣:旁邊
・隣:隔壁(隣の教室、お隣さんなど)
・近く:附近
名詞+場所を表す名詞 を場所として使う場合
名詞がつくと「上面」と「裡面」の「面」が省略できる。
・机の上:桌子上(面)
・家の中:房子裡(面)
・学校の前:學校前面
・あなたの隣:你旁邊
・右側の部屋の角:右邊的牆角
・壁(の上):牆上
文章の中で上下、前後ろなどの位置関係を明確に伝える必要があります。
・明日学校の前で会おう:我們明天在學校前面見面吧
・猫は椅子の下のいる:貓在椅子下
・ケーキが冷蔵庫の中にあるよ:你的蛋糕在冰箱裡
“私のところ”
この指示詞を使って“あなたのところ(近く、場所、そば)” という表現も可能です。
私のところ(私の近く、周辺)は店や建物など明確な場所がありません。
その場合、名詞や目的語の後ろに「這裡」「那裡」が必要です。
・昨日誰のところでご飯食べたの?:你昨天在誰那邊吃飯?
・王さんのところで食べた:我在王先生那邊吃飯
(家とは限らない、どこか王さんがいたところ)
・彼は今あなた達のところにいる?:他在你們那裡嗎?
・彼は私たちのところにいないよ:他不在我們這裡
特別ルール
日本語でほとんどの海外都市はカタカナで表記しますよね。
中国語では音からとって漢字を当てはめたものが多いです。漢字を見てもどの国、都市を表しているか分かりづらいのですが、実際の発音を聞くと“それとなく聞こえてくる”なぞなぞみたいで面白いです。
・紐約:ニューヨーク
・首爾:ソウル
・倫敦:ロンドン
・多倫多:トロント
国や市の名前が「在」の後に来る文章の時は「裡」「裡面」は付けません。
・台湾には有名な書道家が沢山います
:在台灣有很多有名的書法家(正解)
:在台灣(裡/裡面)有很多有名的書法家(間違い)
「家」「学校」「会社」の名詞が「在」の後ろに続く場合、「裡」が省けます。
・姉は家(の中)にいません:我姐姐不在家
細かいようですが、後々この方向を表す言葉はもっと重要になってくるのできちんと使い分けていきたいですね。