台湾でもLINEがコミュニケーション手段として1番使われています。
遊びに行って写真を撮るのが大好き、友達と写真をシェアして見るのも大好きな台湾の女子たち。
実は、“LINEで写真送ってね!”の「送る」動詞は、「送」という中国語ではありません。どの動詞を使うのが正解でしょうか?
一言に「送る」と言っても、日本語とは少しズレがあります。
違いを詳しく見ていきましょう!
送(ㄙㄨㄥˋ/soˋng)
この「送」の意味は大きく4つです。
日本語の“写真を送って!”というデータなどの送信には実は使えません。
その1:一緒に行く、付き添うの「送る」
・遅くなっちゃったね、家まで車で送って行くよ:時間不早了,我開車送你回家吧!
その2:物を届けるの「送る」
店からデリバリーをお願いする事を「外送」と言ったりします
・この机、家まで送ってくれますか?:這張桌子,你可以幫我送到我家去嗎?
その3:見送るの「送る」
・ママはお姉ちゃんを空港まで見送りに行った:我媽媽到機場送姐姐去了
その4:プレゼントを贈る意味の「送る」
・このカバンは友達が(プレゼントとして)くれたやつ:這個包包是我朋友送我的
寄(ㄐㄧˋ/jiˋ)
郵便する「送る」ことに対して使います。
・これらは日本から荷物を送ってもらったものです:這些東西是從日本寄給我的
手紙を送る:寄信
荷物(小包)を送る:寄包裹
傳(ㄔㄨㄢˊ/chuaˊn)
メール、テキストなどを「送る」
“LINEで送って!”は「傳」を使います。
・後でLINEして!:等一下傳給我LINE,好嗎?
アップロードする:上傳
SMS(電話番号で送るメッセージ)を送る:傳簡訊
ネット上のインスタやFBなどでメッセージを送る:傳訊息
「送る」にも中国語では動詞のもともと持つ意味沿って使い方が分かれているので、そこを押さえると良さそうです。
「動詞+給」の文法
さて、もうひとつ付け加えてご紹介したいのは「動詞+給」の文法
「給」はいつも人に対して機能するため、対象の「人」を忘れずにつける必要がある!
“給+人”
動詞の中には目的語(間接的と直接的)を2つ取るものがあります。
その間接的目的語(indirect object)に、つまり間接的目的語=人に対してつく「給」の用法のことです。
「給」は以前、前置詞:〜に(to) 、〜のために(for) “与える、あげる”意味合いの用法をご紹介しました↓
主語+動詞+「給」+間接的目的語(人)+直接的目的語(東西)
「賣」「送」「付」など一部の“話し手から遠ざかるイメージの動詞”については「給」の省略が可能ですが、その他「買」「做」「拿」「交」「傳」「寄」などの相手、人が続くものに関しては「給」が必要です。
例えば、直接的目的語(物)は文末、文中、文末に配置される3パターンで表現することができますが、「給」はいつも人に対して機能するため“給+人”をきちんと覚えておくといいです。
・彼女に傘をあげたらダメです
:你不可以送給女朋友傘
:你不可以送傘給女朋友
:傘,你不可以送給女朋友
・彼はこのパソコンを友達に売ってあげたいと思っている
:他想賣給他朋友這個電腦
:他想賣這個電腦給他朋友
:這個電腦,他想賣給他朋友
この「動詞+給」の用法を踏まえて見てみると、
・LINE送って!:等一下傳給我LINE,好嗎?
この文章は、「等一下傳我LINE,好嗎?」と「給」を省略することは出来ないことがわかりますね。
日常のふとした会話なのに…奥が深い!