”おかあさん”の言葉の響き、すごく好きになりました。自分が小さな頃は、母親を”おかあさん”と呼んでいたはずだけど、記憶にない。小学校の頃からママから変化していってニックネームで呼ぶようになり、今になってはもう気恥ずかしくて”おかあさん”とは呼んでいないんだけどね。
自分が母になって子供に声をかけるとき、ふと思った。
”ママだよ”
”おかあさんだよ”
さて、どっちが自分にはしっくりくるかな?
呼び方ひとつで何をしているのか、と思われるかもしれないけど(笑)何回か自分で声に出してみると”おかあさん”という響きの美しさと、嬉しさが込み上げてきた。
子供を持って、姉妹がいることの幸せと心強さを心底味わった。わたしは三姉妹の末っ子で、大学生になり姉が長男を産むまで、産まれて間もない赤ちゃんを見たことがなかった。座布団にすっぽり収まるほど小さい新生児はほわほわとしていて、人生でちょうどハタチの年に赤ちゃんという存在を初めて認識した貴重な体験だった。ゆっくりと目を開けて、大きい黒い目でじっと何かを見つめている様子は、反応がなくてもずっと見ていられるほど愛おしかった。
幸い、2人の姉が子供を産むたびに近くでお世話を出来たから、抱っこする、オムツを変える、ゲップをさせる、基本的なことは実際に習得できていたから、本当に役に立っている。それでも切り抜いたお世話から、実際に24時間お世話するのでは話が全然違う。自分の体のケアも、体調の戻り方も、赤ちゃんのお世話も何もかも経験してみないと知らないことばかり。でも、今はどこに住んでいてもLineがあればいつでもどこでも連絡が取れるし電話もし放題。悩みがあればママの先輩にすぐに確認が取れるし、ネットで探すよりもタイムリーに解決できる。その心強さもあり、自分が思っていたよりも赤ちゃんを迎えること、いろいろな生活の変化にも適応が早かったと思う。
早3ヶ月、赤ちゃんのお世話にもすっかり慣れてきた。
お散歩のために外に出て、天候や体調、タイミングを見ながら1日中そばにいてずっとお世話しているのも苦ではない。よく寝てくれるので、思わずぽっかりと手持ち無沙汰になった時、ふと思った。
”自分のために何かしよう”
ブログを書くことも自分が自分でいられるモチベーションのようなものだし、中途半端になっている中国語の勉強も再開させないと。パソコンを広げて今日のテーマは何にしようか、と頭を巡らせた。
赤ちゃんを優先にして、赤ちゃんのペースで1日を過ごす。それは当たり前。でも、自分であることも大切にしたい。前に何をやっていたかな、どんな暮らしぶりだったっけ、出産を機に遠い昔のように思えてくる。どんな時間感覚で生活をしていたか忘れちゃったけど、今はお昼寝の13:30から15:00までが新しい私だけの時間。毎日得られる確証はないけど、おかあさんを少し横に置いて、自分の趣味を進められる喜びが湧き上がってくる。そしてまた、愛が満ちた気分でおかあさんに戻れる。
SATC2で、上司のパワハラで仕事を辞めたミランダが4人でアブダビ旅行へ行った際、ママ仲間であるシャーロットに「子供は好き、でも母だけでは物足りない。仕事が恋しい。」と語っているシーンに、私は社会に出て働く仕事はないけど、今は以前見た時とはまた違った気持ちで共感できる。
息子はこれからどんどん大きくなる。自分でなんでもできる生活力を身につけて、自立した心を持ってほしい。そのためには、おかあさんも自分時間を楽しめる工夫をして、自分を愛して楽しんでいる姿をたくさん見せよう。
さて、お昼寝がそろそろ終わりかな。